このページでは、歌の上達にレコーディング練習を勧める理由、自宅で行うレコーディングとスタジオレコーディングの差、ボーカルスクールでレコーディングをすると、どんなメリットがあるかをまとめました。
自分の声を、録音して聴いたことはありますか?聴いたことがある方は知っていると思いますが、自分が知っている声とは全く違います。
普段話している声。相手と自分では聴こえる声が違っています。
相手に聴こえる声は、自分の喉にある声帯を震わせ、自分の口から空気中に発せられ、相手の耳に届いています。(気導音)
しかし、自分が聴く声は、自分が発した声(気導音)を自分の耳がとらえる+声帯が震えた振動を、自分の体内で骨を伝わって耳に届く声(骨導音)の2種類が重なっているため、聴こえる声が違います。
つまり、あなたが歌っている歌は相手には違う声で聴こえているのです。
レコーディング機器が読み取る声は、声帯を震わせて発された声のみです。つまり、レコーディング機器を使えば、自分の声が、相手にどう聴こえているか分かるのです。
プロの歌手達はCDのレコーディングをすれば、何度も自分の歌声のチェックをしなければならず、何度も聴く中で、相手に聴こえる声と自分が聴いている声のギャップを埋めています。
この練習をすることで、相手と自分で聴こえる声のギャップを埋められるようになるだけでなく、自分ではこう歌っているつもりなどの、イメージのギャップを埋められます。
自宅で行うレコーディングとスタジオで行うレコーディングは音の質が、大きく違います。使う機械の精度も違いますし、部屋の防音強度も違いますから当然ですよね。
スタジオで使われているマイクから、自宅とスタジオでのレコーディングの音の差を比較してみました。
マイクには大きく分けて2つあります。
「ダイナミックマイク」と「コンデンサーマイク」の2つです。2つのマイクの特徴は
ダイナミックマイク |
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ダイナミックマイクは比較的安価で、丈夫で湿度にも強いですが、拾ってくれる音の幅は狭い。 最安値:約1,000円 最高値:約12万円 カラオケなどで使われているマイクがダイナミックマイクです。 |
コンデンサーマイク |
コンデンサーマイクは比較的高価で、振動や湿度にめっぽう弱いが、拾ってくれる音の幅が広い。 最安値:約400円 最高値:約60万円 スタジオで使われているマイクはコンデンサーマイクです。 |
コンデンサーマイクの方が多くの音を拾ってくれます。それこそ息継ぎや鼻息などの小さな雑音も拾うほどです。
家で使うには強度に不安がありますし、値段も高価なものが多く、自宅でスタジオが使っているクラスのコンデンサーマイクを使っている方は、多くないでしょう。
その他にも、マイクから送られてきた音のデータを、変換してパソコンに取り込む機械、音の調整をする機械、ノイズや雑音を取り除く機械など全てにおいて、高品質な機械を使っています。
スタジオと自宅では機械の精度において、大きな差があります。1つ1つの精度の差は、完成した音源に大きな差を生みます。
しかし、いくらスタジオでのレコーディングは、質がいいからと言っても、そう何度も行えるものでもありません。
と互いの長所から選択してもらうといいかもしれません。
レコーディングをボーカルスクールのスタジオで行うメリットを2点紹介します。
レコーディングした音源を使って、先生が具体的にアドバイスをくれます。自分の歌った音源があることで、アドバイスもより明確で分かりやすく、課題の共有がしやすいため、より歌の上達スピードを上げられる練習法になります。
スクールによってはボーカル技術、レコーディング技術の診断書も作ってくれるようです。紙など残るものに書いてあると、復習もしやすくていいですね♪
先ほども言いましたが、自分で歌を録音して聴いてみたら、音質が悪いと気になったことはないですか?
ボーカルスクールでは、プロの歌手がレコーディングをするときに使うような機械を用いて、レコーディングが行えます。専用の機械を使ってノイズを取り除き、音の調整をする作業もプロのエンジニアさんが担当してくれますので、自分で行うレコーディングとは質が段違いです。自分が出した声がノイズや音割れなしで聴くことができるため、自分の歌の良い点、悪い点がはっきりと分かってしまいます!
スタジオにあるたくさんの機材。高価なコンデンサーマイク、ノイズを除去する機械、音の高低で、音が割れないように調整する機械など専用の機械がたくさんありますが、高価なものを揃えているところだと、総額は約2,000万円と言われています。
質の高いレコーディングのためには、こんなにもお金がかかるんですね…。